Japanese (Shift JIS)

♪ESOTERIC P-50s
P-50s画像

♪導入までの経緯

特に深い検討はありませんでした。数ヶ月前に購入したDAコンバータ Perpetual Technologies P-3Aが期待したほどの成果を上げなかった為に、果たしてトランスポータとして働いていたTEAC VRDS-25xが十分な働きをしていないのではないかという疑念を持ってしまいました。それに対する確かな回答は見つかりませんでしたが、P-50sの導入は十分な満足を得られました。

直前に深く検討することはなかったのですが、P-50sを購入すること自体は以前から検討していたことでした。それは先代のCDプレイヤにVRDS-25x選んだ時から決まっていたと言って差し支えはないでしょう。VRDS(Vibration-free Rigid Disc-clamping System)の音を形容する“彫りの深い”“定位のしっかりした”という言葉は、まさに私が求める音と一致しています。同時期にフラッグシップであるP-0sの受注が締め切られました(再開はあるか?)。あのような超弩級機を兄に持つことはとても頼もしく思えます。購入前にはさらに上の兄にあたるP-2sも検討しましたが試聴が適いませんでした。

♪1st インプレッション

導入後、1週間くらいはまともな音が出ずに悩みまくったのはいつものことでした。やや落ち着いた頃にP-50sとトランスポータとしてのVRDS-25xを比較してみました。電源ケーブルが異なったり、VRDS-25xはインシュレータでチューニングが施されているなど、異なる点はあります。今まで手厚く使われてきたVRDS-25xの方が優位ですし、P-50sもまだまだ本調子ではなかったと思います。しかし、P-50sでは全体に情報量が多く、音の存在感が増しました。ボーカルの立体感も向上しました。そして、コーラスや脇を固める楽器など、比較的左右に定位する音の実在感が素晴らしく向上しました。それぞれの楽器が浮かび上がってくる分、サウンドステージは前と左右に広がる感じがします。一方、後ろと上下方向はいまひとつ向上はみられませんでした。全体としては密度が向上した感じです。特に低域の解像力では差がつきました。それでいて、高域はふわっと広がるさらさらした感触がします。音調的にはP-50sの方が中高域にやや艶が乗っているようでした。想像に反したしなやかな音はP-50sが置かれたラック QUADRASPIREの性格が反映されたのではないかと思いました。

♪メカニカルノイズ

P-0(s)はメカニカルノイズの大きさでも有名です。sバージョンになり改善されたそうですが、CDを飲み込む際やピックアップ移動時の動作音の大きさに私は驚きました。P-50sでは、ピックアップ移動時にやや大きな音を立てます。サーチキー(<<や>>)で連続的にトラック移動するのは躊躇われる程度の音です。もちろん再生中ではないので音楽鑑賞には影響ありません。その再生中の動作音ですが、ディスクの回転に伴う音がVRDS-25xに比較して少々目立ちます。実際は演奏に隠れてしまうのですが、ppp時に気になる可能性があります。設置場所がリスナーに近く、また高さが耳と同程度になることは避けたほうが良いと思います。

2001/06/09 記

構成セッティング
2001,05,21 2001,05,21