AR 218Vのオーナーになって1年。自分なりにいい音を出していると思いつつも、どうしてもクリアできない点を感じていました。なんとなく不満を抱えつつ、自分の目指す音を具現化してくれるスピーカを探して機会を見つけては試聴をしていました。その裏で、知人がスピーカを買い換えたことが刺激になったりもしましたが (笑)。
聴いた日や環境がばらばらなのであてにならないと思いますが、この頃に試聴したスピーカの感想を挙げておきます。
Dynaudio Audience80を聴いたとき鳥肌が立ちました。これは凄い。強調感のない穏やかな音。それでいて物足りないことはない。ワイドレンジ感はないのに、高音・低音ともに出るべきときに出てくる。“滑らかな音”というものを初めて実感しました。凛としたステージにボーカルが完璧に定位して、その声は暖かく優しさを感じさせるものでした。谷山浩子の『約束の海』は十分に重苦しくドラムが迫り、『風のオカリナ』のオカリナは美しく響きました。
ほとんどひとめ(一聴)惚れ状態でした。AR 218Vに不満があったというより、Audience80に惚れてしまって買い換えたということになりました。結局、試聴を2回繰り返してから、使用しているコンポーネントを用意してもらって相性を確認し購入しました。
構成 | セッティング |
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1999,06,22 | 1999,06,22 |
底面が30cm四方、高さが140cmくらいはある25Kgの箱がふたつ。自室に入れるのにも一苦労でした。とりあえず床にベタ置きして鳴らし始めたところ、酷い音でした (苦笑)。それも30分ほどの間にどんどん良くなり、たいしたセッティングもしていないのに満足のいく音を鳴らし始めました。輸送がずいぶんとストレスをかけていたようです。
The j1 project SQ5519Aは私のセッティングではデファクトスタンダードです。とにかく、解像度をあげたり音を整理したり締まりを持たせるには最適。Audience80の足元の四隅に挿入すると“ボンボン”鳴っていたのが“ダンダン”鳴るようになりました。高域がちょっと神経質になるのが欠点。手製ボードと組み合わせて使いました。
構成 | セッティング |
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― | 1999,07,01 |
半年ほど経ち音がこなれていい感じになってきたですが、いっぽうで物足りない感じが増してきました。そこで以前から気になっていた付属スパイクを使ってみました。付属のスパイクをスピーカ底辺の四隅にねじ込み、TAOCのステンレス製スパイク受けで受けました。さっそく試聴したところ、音の輪郭がくっきりしたようです。特にギターがテンションのかかったちょっとビリっとくる音になったのが嬉しかったです。また、曲間の静寂さ・緊張感が増したことから、S/Nも若干上がったようです。反面、ボーカルがタイトになりすぎた気がしました。さらに2日が経過すると、いっそう重心が低く感じられました。ぐっと踏ん張って、力の入った音を鳴らしている感じです。ピアノも深く沈み込み、このセッティングは成功でした
構成 | セッティング |
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― | 1999,12,02 |
スケール感の向上を求めてACROTECH 6N-S1010からFURUKAWA μ-T1に交換しました。AR 218Vで使用したときに感じた凄みは出ませんでした。金属系の音。例えば、涼しげに拡散していくシンバルの輝きがなんとも綺麗。全体的にメリハリのある音になりました。
2000/07/18 改訂
構成 | セッティング |
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1999,09,24 | ― |
このケーブルは導線が4本入っていてバイワイヤリング用かと思ってしまいますが、雑誌の写真を見ると2本ずつ撚ってYラグを着けてあったので私も同様に処理しました。4本を赤+青、緑+黄の組にして端末処理。ちなみに導体が2本のモデル(CROSSLINK 2X)は青と緑の導体でした。被覆は柔らかく、加工は簡単でした。スピーカ側はそのまま端子へ、アンプ側はWBTのYラグを介して接続しました。
FURUKAWA μ-T1との相対評価としては、高域のキラキラした感じがなくなり低音が充実したので聴き易くなりました。一方でFレンジやスケール感、音に包まれる感じは減少。低音は力感・弾力のあるタイプです。全体として切れは悪くないけどもうひとつで、音が多くなるとややもたつきます。ボーカルも聴き易くなりましたが実在感は薄れたようです。雑誌の評価ではフラットバランスと言っているのでμ-T1のほうが癖っぽいのかもしれませんが、私は好きでした。
2001/04/02 記
構成 | セッティング |
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2000,07,23 | ― |
Audience80のスピーカ端子はWBT製のしっかりしたものですが、線材を挿す孔はやや小さく、またプラスティックカバーで覆われているため、太目のまとまり辛いケーブルの使用は面倒です。この端子はバナナプラグに対応しているのでACROTECH BP-G0030を使ってみました。音質的にははっきりした影響を感じませんでした。
2000/06/08 記
構成 | セッティング |
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― | 1999,09,29 |
Audience80は防磁されていないために、TVの側40cm程に置くと盛大に画面が変色します。角度によっては影響が少なくなりますが、それではセッティングの自由度が減ってしまうのでTVに防磁シートを貼りました。完全に防ぐことはできませんでしたが、だいぶ近づけることができるようになりました。
構成 | セッティング |
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― | 1999,09,15 |