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電波…とどいた? 200502上旬/中旬/下旬

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2005年2月1日の電波状況

一太郎のアレ

参考:判決文 ざっくりまとめるとこんなかんじ?

JUSTSYSTEM側の主張: (順番は判決書とは違います)

裁判所の判決:

まず、アイコンかどうか、こりゃアイコンでしょう^^; まあ、一般的な言葉としての「アイコン」ではなく、特許の定義の上での「アイコン」なわけですが、そうだとしても、該当すると思います。というか、関連してる裁判で昨年のやつは「?」はアイコンじゃないから特許侵害じゃない、という判決なんですが、そっちのほうがすごくおかしいと思いますです。はい。

次、特許の新規性。個人的には進歩性ないとおもうんですが……うーむ。控訴審ではこのあたりをつくしかないのかしら。

最後のこれが……。ああ、ソフトウェア特許の問題点がもろに……。

(3) 被告は,Windowsというマイクロソフト社のオペレーティングシステムそのものに,本件発明と同様の機能があるから,被告製品は「その発明による課題の解決に不可欠なもの」ではないと主張する。その主張の趣旨は必ずしも判然としないが,仮に被告がいうように,Windowsのヘルプ表示プログラム等によって,「『ヘルプモード』ボタンの指定に引き続いて他のボタンを指定すると,当該他のボタンの説明が表示される」という機能が実現されるとしても,別紙イ号物件目録ないしロ号物件目録記載の機能は,あくまで被告製品をインストールしたパソコンによってしか実行できないものであるから,被告製品は本件発明による課題の解決に不可欠なものであり,被告製品をインストールする行為は,本件特許権を侵害する物の生産であるといわざるを得ない。

や、たしかに外からみるとそうなんです。そうなんですが、この機能自体は、ソフトウェア的には、「APIを呼び出してる」にすぎないものなんですね……。機能の実体は Windows が持っているものです。プログラム技術者的には、この API呼び出しをもって「特許侵害」とされると、すごく違和感があるのです。仮に MS が、winhelp の仕様を変更すると、この挙動は一太郎を全く変更しなくても「変わる」ものなのです。逆に言うと、この論理が通るとすると、MS があるAPIの仕様をかえて、それがなにかしらの特許に抵触している状態になったとすると、それを呼び出していたソフトウェアは全部特許侵害をひきおこすことに……。これはなにかおかしいとは思わないでしょうか?

構造的には、これは、例の GIF 特許と同じですね。Windows 組み込みの GIF の機能を使うのは特許に触れるのか否か? こっちは判例は存在していないと思いますが、もし、この裁判が、これと同様の結果で、最後まで確定すると、松下は、このAPI を使っているソフトウェア全てに対して、同様の裁判をおこす可能性が高いと思います。あ、裁判おこさなくていいのか。請求書ばらまくだけですね。

あとは、判決の重さ、が疑問点がのこるところでしょうか。「全製品の廃棄」って……。和解にもちこめなかったからそうなってしまうんだろうけど、製品に対するこの特許の貢献度が事実上0 (これは Windows アプリなら「あって当然」の機能)、さらに特許を実現してる本体は一太郎でなくて Windows 、であるにもかかわらずこういった判決になってしまうのは、無知のなせる技というか、特許法の不備というか。仮に特許自体を認めるとしても、請求は棄却、損害賠償に切り替えてやりなおし、ってのがが妥当だと思うんだよなー。まあ、裁判所は和解すすめたんだろうけど……和解条件がどんな額だったかってのも気になるところです。洒落になってない額だったんじゃなかろうか。

やっぱソフトウェア特許が諸悪の根元ってのは確かだな。うん。百歩譲ってソフトウェア特許を認めるとしても、少なくとも「ソフトウェア特許は消尽する」とかしないと、この件のように、百害あって一利無しだと思うのです。


2005年2月2日の電波状況

雑記

激しく同意するのであります>ロコたん萌え


2005年2月3日の電波状況

雑記

一太郎の特許のアレ。どうやら、Apple によるコンテキスト検知ヘルプのアプリケーションでの実装についての雑誌記事が、 1987年に出たものが存在しているようです。(from 2ch情報) おそらく、OS の機能としてのバルーンヘルプ(これが含まれたリリースは 1991年。開発者向けのアルファ版配布は 1989 年からで、これに既にバルーンヘルプは実装されていたらしいので、これはこれで公知の先行技術になるのかもしれず。正確な時期が不明)の直接的な先祖になるものなのでしょう。

アイコンではなくコマンド(キーボードまたは画面上のメニュー)での起動ですが、明確にコンピュータのウインドウシステム上での実装ですし、コマンド起動とアイコン起動が事実上同じもので、容易に転換可能であることが示せれば、進歩性という点がさっくり崩せるよなという印象をうけました。

控訴審までに、この情報も加えて、特許無効の審査請求をかけて、特許ごとたたきつぶしておくのが、たぶん一番無難な方法だろうと思います。無効にするのにどのくらいかかるのかはしらないけど。どーも例の裁判では、裁判官のアイコンの理解も特許の理解も変で、わかってないフシがあるし、裁判本体では技術に踏み込ませないほうが無難な予感。控訴審ではまともな人を〜。

まあ、仮に裁判がそれでカタがついたとしても、「API として実装された特許」の扱いの問題は棚上げのままで残るわけで、それこそが一番頭いたいところではあるんですけどね……。


2005年2月4日の電波状況

雑記

特許の話については このへんこのへんも読んどけってことでひとつよろ。

勉強しないとねー。


2005年2月6日の電波状況

AIR 映画版

大勢で川崎までいって見てきました。

まず結論を。「AIR の映画」としては、正直、ダメ(not誉め言葉)だと思います。

で、一言でこの映画を表すなら、「出崎全開」 (苦笑)。

私もそんなに出崎監督の作品知ってるわけではないんですが……。笑いをこらえるのに苦労してました。だって、会場、むっちゃしーーーんとしてて、笑える雰囲気じゃないんだもん!! いっしょにいった皆さん、わりとみんなそうだったらしい ^^;

多すぎてうざいぐらいに特徴的な演出(透過光、止め絵で劇画風味、3連続するパン、画面分割、あと、みぞおちへのパンチ)がはいってます。TV番組サイズ的なタイミングではいってて、気分は以下次号。終盤でね、例の音楽が流れるところでね、お、これは、音楽効果でスイッチはいって泣けるか?泣けるか?と思ったらね、いきなり3回パンが差し込まれてね、笑いのスイッチ入っちゃって、もう、台無し(藁

映像的には、わりと作画が崩れたかな?というところがありました。同行していたアニメータの某氏曰く、「TV(一般的な)以下のところがわりと目についた。期間が圧倒的に不足していたのではないか」とのこと。あ、自転車二人乗りはいいねー。それから、海の表現は超気合いはいってました。CGだけど。全体的に映像が「白い」状態で目がいたいです。透過光のせいもあるんだけど全体的に。

お話のほうなのですが、ごくごく普通です。普通すぎます。そもそも AIR 自体が初見だった、某氏曰く「お話で納得いかないところはあったけど、まあ、普通にみれた」。なるほど、そういう評価になるのか。それはそれで納得。なんというか、観鈴がああなっていく課程とか、過去との連動性とか、そういったあたりの説明をきちんとつけようとして、SUMMER とおりまぜる形で理路整然とまとめていった結果、 AIR の AIR らしいとこが、ざーっと洗い流されてしまったというか……。高かったけどパンフレット買ってみたんですが、冒頭の監督のインタビューのとこに、まさにそういうことが書かれてて、あちゃーってかんじでしたとさ(苦笑)。結局、「ごく普通の恋愛もの(ただし悲劇あり)」としては良くできているのですが、それだと「AIR である必然性」が無いんですよね。残念ながら。

……つーか、観鈴ちんは、あんなに賢くない(苦笑)

AIR の本質は、基本的には、「恋愛によるつながり」よりも「親子によるつながり」ってことになるんだと思うんですが、それはざっくり……でもないか。一応1番だし……もとい、わりとカット。行人が母からうけついだことの重みも意味も失われ(その連なりの始まりが無い)、「AIR編」の視点と過程は存在せず(まあ時間的に無理がありますが)、なにより、最後、ああいった展開にしてしまった結果、「エピローグ」のあのシーンが存在しない……ってタイトルロゴの意味が全くないじゃん!

インタビュー記事とか含め、全体的に、すげー苦労のあとは見受けられます。お話としての芯を通してみた結果、カオスが失われてしまったわけで、あと付けながらそれをなんとか戻そうとした様子もインタビューとかにちらほら。なんか「にはは」とか「ぴんち」とか、脚本から無くなってたのをコンテで復活したらしいですし^^; ここまで持ってくるだけでもたぶん相当大変だったのでしょう(汗)

まあ、そんなかんじでございました。「AIRの持つなにか」を期待する人は、特には見に行く必要無いです。少なくとも一人で見に行くと帰りが寂しいのでやめとけ^^; TV アニメ版に期待しておきましょう。出崎演出を笑いながら鑑賞できる素養のある人は一見の価値ありです。ただし、劇場だと、雰囲気的に、笑い飛ばすわけにはいかんでしょうから、仲間内で1本だけDVDとか買って、酒でものみながら、皆でツッコミ観賞会、ってのが、冴えたやりかただと思います。


2005年2月8日の電波状況

買い物とか

ここしばらくの分。

  • 『万物理論』(グレッグ・イーガン/創元SF文庫)[amazon]
万物理論。おもしろかったですが、正体はきっとアレ\と思いつつ読んでたら、そうとみせかけてさらにひっくり返しがあったんですが、その先の押しが弱いかなと。わりとよくわからなかった^^;;
  • 『魔法先生ネギま! 4』(赤松健/MAGAZINE KC)[amazon]
  • 『魔法先生ネギま! 5』(赤松健/MAGAZINE KC)[amazon]
  • 『魔法先生ネギま! 6』(赤松健/MAGAZINE KC)[amazon]
  • 『魔法先生ネギま! 7』(赤松健/MAGAZINE KC)[amazon]
  • 『魔法先生ネギま! 8』(赤松健/MAGAZINE KC)[amazon]
  • 『DEATH NOTE 5』(大場つぐみ/小畑健/ジャンプコミックス)[amazon]
  • 『結界師 5』(田辺イエロウ/少年サンデーコミックス)[amazon]
残りもさっくりそろえてみる>ネギま。DEATH NOTE はおもしろいねぇ。結界師はウロ様のとこ
  • 『ローゼンメイデン 2』(DVD/TBS/ポニーキャニオン)[amazon]
  • 『ローゼンメイデン 3』(DVD/TBS/ポニーキャニオン)[amazon]
  • 『ローゼンメイデン オリジナルサウンドトラック』(CD/TBS)[amazon]
ローゼンメイデン、3巻は、5話が収録されております。この回ではまった人も多いかと

Pure×Cure

チュアブルソフトの処女作 (PC18禁/amazon) 絵柄がかなり好みなわけですが、どうしようかと思っていたところ、体験版が 評判 良さそうなので、ちょと遊んでみることに。

なるほど、ヒロインがみんなお友だちになってしまうのは、珍しいかもしんない。お話の雰囲気もほんわかしていていいかんじなのです。しかしこの後、どう展開するのだろう。主人公の争奪戦とか? ……すごく気になるので買うことに決定(ぉ

各話形式のスタイルで、移動先選択(ところどころ全部は移動できないものがある模様)と3択問題での好感度上下で分岐ってとこかしら。演出的な特記事項は無し。ほんと全く無し^^; 微妙にものたりないってのはなきにしもあらず。

おー、システムに吉里吉里つかってますねー。あう、なんかファイルが、アーカイブされてなくて、 TJS や KAG のスクリプトから各種データから全部まるみえなんですがが>体験版。もし、本編でもしばらばらだったらわらったげよう。というか、このままだと、CD とかからのインストールがきっと大変なことに。

差分シナリオ配信の都合でこうしてるのか?とは思うんですが、吉里吉里って、アーカイブファイルの差分扱い的な機能はないんでしたっけ?

追記。↑しっかりあるそうな。patch数値.xp3 というアーカイブがあれば、同名のファイルについてその内容が優先動作。数値が大きいほど優先度が高くなります。これをつかえばさっくり差分シナリオ配布をアーカイブで行なうことができますね。

雑記

少しは時代においつくために、Eclipse + JBoss IDE + JBOSS な環境をふにふにおべんきょ中。だいたい手順はわかったかな?とはいえ JBOSS は 3.2 なので最新ではないんですが。 JSP とかのフロント側の技術は、どのへんが一番「つかえる」ものになってるのかなぁ。ひさしぶりに、そのへんの雑誌買ってきてみるか……。

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